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『Who'S Next』 71年
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一万ヒット記念ということで大好きなバンド、文学的で知的な歌詞と、それに似合わない楽器破壊などのパフォーマンスが魅力的な『THE WHO』の六枚目のスタジオアルバムにして最高と言われている『who's next』の紹介です。
当時はまだ珍しかったシンセサイザーを取り入れています。普通いらんことをすると、方向性が変わったとか批判されたりするものなんですがさすがはピート・タウンゼント、見事な作品に仕上がってます。前作のロックオペラ『トミー』くらいから、若さに任せた勢いのある作品だったのがより文学的な歌詞の作品に代わっていっていてこのアルバムで完成した感じですね。
このアルバムは捨て曲がありません。そのなかでも
『BABA O'RILEY』
『song is over』
『going mobile』
『Won't Get Fooled Again』
が好きです。
ババ・オラリィの一節
『泣かないで
そんな目で見ないで
10代は不毛の地さ!!』
というところをピート・タウンゼントが歌ってるんですが泣けます。若者の代弁者としてふさわしいです。ほわほわした不思議なシンセサイザーの音から始まるこの曲はフーの曲の中でもダントツで好きです。相変わらず激しいジョン&キースのリズムセクションはこの曲でも目立ってます。これだけ激しいのにポップなのは何故なんだろうなー。
後は『Won't Get Fooled Again(邦題:無法の地帯)』が良いです。フーのライブでも定番の曲です。http://d.hatena.ne.jp/yuki510/20061115 に映像を載せてます。
フーといえばライブです。ビートルズと同世代のバンドとは思えない圧倒的なライブパフォーマンス。
ステージ上をありえないジャンプ力で飛び跳ね、ウインドミルでコードをかき鳴らす『ピート・タウンゼント』作詞・作曲能力など、演奏以外の事でも才能を発揮しています。
『たまたま手にした楽器の弦が太くて、音が低音だったんだ。俺はベース・ギタリストなんだ』と言い張る世界で一番早くベースを爪弾く寡黙なリードべーシスト『ジョンエント・ウィッスル』
手数が多く、音も重く、そしてきちがいじみた行動でいろいろな意味で周りを熱狂させたロック史上最高(僕が勝手に決めた)のドラマー『キース・ムーン』
と、この三人は有名ですよね。あまり語られることのないマイクをぶんぶん振り回すパフォーマンスのナイスカーリーガイ『ロジャー・ダルトリー』について。フーはこの人がヴォーカルだったから成功したんです。そもそもロジャーのバンドが原型なので。地味にルックスがいいし。この人はライブになるとびっくりするくらい良くなります。高音の伸びの良い芯の太い声に早変わり。ライブで真価を発揮するこのロジャーは最高のライブバンドのヴォーカルにふさわしいです。ワイト島でのライブの神がかったパフォーマンスといったら。。。
日本ではいまいち知名度の低いザ・フーですがこれをみて少しでも興味を持った人はワイト島のライブ映像を見てはどうでしょうか?
↓BABA O'RILEY
キッズ・アー・オールライトという映画の中での映像です。キースが生前、最後に参加した作品でもあります。
↓summertime blues - my Generation jam
ワイト島でのライブ映像です。サマータイムブルースとフーのもう一つの代表曲『マイジェネレーション』のジャムセッションです。世界最強のライブバンドの最高のステージを体感してください。
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